大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。小説、漫画、などが混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。出典明記があれば図の引用については問い合わせ不要です。。

稽古記録263

2021/7/2 (金) 大阪市

                   <まとめ >

 1.  いい位置取りすると結果として軸ができます

 

 ■ いい位置と姿勢によって「軸」ができる

最近は位置取りにこだわることが私の流行りです。例えば袖捕りされたときに、その重さを腕でなく腰で取るには姿勢だけでは無理がありますよね。重さを軸足に流す位置に移動する必要があります。目安は、「捕手がいなくなったときに受け手が落ちる場所」です。そこに軸足を置きます。その時腰が引けていると大変重いので、軸腰も軸上にくるように姿勢を正します (Fig.1)。

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 Fig.1 受け手の拳の真下というわけではありません。押される方向によっては、受け手の力は捕り手の後ろ足になる。だから軸は床に対して垂直ではなく、だいぶ傾いている。これが今から技をかけるときの「まっすぐ」。

 

 ■ 軸を中心に捌く

受け手の力をそのまま利用して返すとき、結んだ部分(例えば掴ませた手首など)を動かさずに体でやったりします。しかし結び目と軸がずれている姿勢であれば、受け手の腕しか動かず体は残ったままになってしまいます。軸を中心とする回転体と考えると、結び目もろともナチュラルに受け手の重心を浮かせられる場合があります(Fig.2)。

 

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 Fig.2 左:結び目は軸(点線)から外れているが、全体として軸は維持されている

 

■ 結びが外れたり、受け手に乗られてしまわないために 

受け手の下に潜り込むときにありがちな失敗に、受け手に乗られてしまってつぶされる、ということがあります。低くなろうとして前かがみになってしまうとお尻がでるので軸から腰がそれてしまいます。そんなとき、軸ではなく筋力で支える羽目になるので重いです。腰と膝が直接つながるように、柔らかい脚で低くなりましょう。加えて、ただ低くなっては何も変わりませんから、「自分は低くなるが軸は変化しないような角度」に角度作りをすることが大切です(Fig.3)。

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 Fig.3 捕り手が腰を落とした分だけ、受け手が乗ってくるとかえって不利になる。沈身に連動して、接点の角度を変えると、受け手からの抵抗はほとんどありません。

 

 

軸を意識するのはいいことですが、想定した軸に条件を合わせるのではなく、条件を合わせた結果として軸は出現する、という順序だと思います。

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