2020/6/14(日)京都
1. 身体の内側の感触コントロール
1.後ろにひっくり返される。
退くとき、または重心を後ろにうつすときは、前からの力に弱くなって後ろにひっくり返されることがよくあります。もちろん前方に相手にもたれる形ではいけませんが、前にいる相手に対して強い姿勢のまま、間合いを膨張させるときの注意です。
たぶん前足の股関節の柔らかさ。これをたたむように。後ろ足の膝~爪先の圧はまんべんなくコントロールしながら骨盤の角度(Fig,.1角度α)を一定にします。股関節と膝関節を柔らかくつかわないと、どうしてもおしりが出る姿勢になって力が抜け、前から押されるとシリモチをついてしまいます。
Fig.1 上体(ペットボトル部分)はユラユラ弱いように見えますが、いつでも同じ角度を維持していて、押しにも引きにも強い。
2.膝を味方に
膝はときにつっかえ棒のようになり自分の邪魔をします。だから骨盤のほうを動かしてしまうわけですが、膝をフっと軽く抜くと膝が自然と前にスライドします (Fig.2)。そのまま前にころび落ちてしまわないのは、同時に股関節をたたんで状態が乗っかるバランスになるからです。そのバランスを意図的に作らず、自然にそうなるまで重力に任せます。
Fig.2 上体の角度は変わらない。
3.思ったより肩が上がっている。
後ろ足で強く床を踏むと反作用で骨盤が押し上げられます。この状態、実はその方の肩が上がってしまっています。その側の脇(肋骨間と背中の筋肉)をすごく締めて床の力を相殺すると(Fig.3)、感覚的にその側の肩がすごく下がっているように感じます。でも鏡で見ると、左右の肩の高さは同じです。自分の深部感覚(位置覚)は、ほんとうに案外信用ならないですね。なんど裏切られたことか。鏡が役立ちます。
Fig.3 床を強く蹴ると(⇒上方向) 前につんのめってしまいますから、肩甲骨を骨盤に引き付けるように絞ります(⇒下方向) 。
合気道って身体の内部で行われていますね。稽古に相手は必須ですが、訓練しているのは自分の皮膚の内側です。