2019/6/15(土) 10:00-11:30 武道場、18:30-20:00 住吉道場 吉田先生
1. 指で腹
2. 二教の基礎
前半: 体幹の力を末端に伝えることでした。二教もあります。
後半: 末端をだんだん体幹から離して自由に使う。
< 前半 >
1.逆半身片手持前受身
基本の練習です。持たせたときに入っているように合わせます(Fig.1 A)。反動に合わせて吊上げて(B) 前受身させます。
Fig.1 反動とは筋肉的というより神経的(意識) な反動。
2. 逆半身片手持ち座り四方
同じように結んでから自分が座ると、相手も下がります。指先揃えて手を畳についておじぎしてみます (Fig.2)。すると相手はさらに下がって畳につきそうです。相手が固まってしまったのを持ち運ぶように、持たせた手を上げて四方投げします。詳しい手順は先週やりました(稽古記録128-2参照)が、今週はさらに「指先を揃えてやるとよい」ということです。
Fig.2 Q:『つべこべ言わずに指揃えろ変わりたきゃな。』実際は上品に仰いましたが内容はまあこうです。私にはその効用や理由は分かりませんが時限爆弾みたいで面白いのでもしやっていない人がいたらトライしてはいかがでしょうか。
3. 逆半身片手持くぐり抜け
体の前で合掌する形の手は自然と脇も締まるし下っ腹に乗っかっているようで扱いやすいです(Fig.3 A)。片手を取らせてこの形を作り、手刀を立てると相手はすこし浮きます。吊上げて脇をくぐると相手は肘が出て不安定です(B)。そのまま座って畳につけてもよいし(C)、切り返して入身投げにもできます。どちらも繋がり続ける集中力の練習になります。
Fig.3 あまり腹が出ていない人でもこんなふうに感じます
4. 逆半身片手持二教
同じようにつながって吊上げに合わせて肩に二教でくっつけます (Fig.4A)。小指と親指で相手の手首を自分にピッタリつけるなどのコツも教えてもらいました。しかし大切なのは相手の肘の角度や固まり具合などに合わせて二教を決めていこうとすることです。相手がその時指を逃したい方向に逃してやる(B)。どの方向がそうなのかはまだ私にはよくわかりません。
Fig.4 C:広背筋、上腕三頭筋、腕橈骨筋の伸筋群が完全に伸展されると、痛くなくても動かせない。
しかし以前から私には二教問題というテーマがありました。二教は手首を傷めて嫌な技ですが、「手首はほとんど痛くないのに膝の方から崩れさせられる二教」を受けたことが数回ありました (Fig.4 C)。あれは何だったんだろうと模索しても未解決な問題でしたが、もしかするとこういうのだったかもしれません。練習していこうと思います。
5. 座り呼吸法
両手を取らせて座らせ、膝に両手を置くやつです(稽古記録139-4参照)。今日は体幹の力を末端に伝える日ですが、これをするときに先生の体幹は目に見えては動きません。上体をうねらせなくても、回転のパワーだけが手に伝われば理想的です。
< 後半 >
6. 両手持手刀で上げる
初めに両手持呼吸投 (稽古記録139-1)で腹から手が生えてるような感覚(実際の は鼠径部の高さ)を練習します。つぎに腹で合掌した手刀をたてて相手を浮かします。浮いたら少し腹を回せば相手は横にころげます。
両手を持たせる時にお迎えに行って(Fig.5 A)、腹にきた時にはもう貰っているようにします(B) (持たせながら貰うのは稽古記録118-5を参照)。
Fig.5 A: 受が自分で取りに行っている割合が大きい B: 取が取らせている状態に
7. 両手持腰投げ
腹前で合掌を鯛焼き器のように回転させると (Fig.6 A)、相手は片方が浮いてもう一方が下がって捻られます。その足の間に入って腰に載せます(B)。腰投げすると危ないですから下ろしながら前受身させます(C)。
Fig.6 Aで受を斜めにせずに乗せようとすると、腰が痛くなります。
8. 正面打一教呼吸投
正面打ちを両手で受けて転換押さえ込みです(Fig.7 A)。押さえ込みの状態から呼吸投げに入るには運動方向が真反対になります(B)。しかし「開く」と思えば不自然ではありません(C)。それは腰の刀を抜く動作でもあります(D)。
Fig.7 C:力が跳ね返って見えるが、取は切り返しているわけではなく、前に進み続けている。