2019/5/10 (金) 18:20-20:30 吹田道場 吉田先生
1. 外転換から繋がるために
外転換は往々にして、取が受をよけただけで受はノーダメージ となってしまいます(Fig.1)。その対策と応用です。
Fig.1 お約束の失敗
1. 外転換の分解と再統合
1-1. 相半身正面打ち転換
正面打ちを受けて結び、反対の手を受の正面に切り上げます(Fig.2 A,B)。外転換だからといって 外側ではないのに注意です。転換しながら切りおろします(C)。受を前のめり方向へ送ろうとして持ち上げたり押し出したりはせず(G)、切上げ切下ろしです(E,F)。体幹はまっすぐ保ちます。状況に応じて360°転換にも変更できるくらいにです。このように受の真ん中での操作があると、受は崩れ気味になります(D)。
Fig.2 外転換の分解要素
1-2. 前受け身
上記のように外転換すると終了時点で受は前のめりです。弓形になった手刀を受の腕に歯車のように合わせて回すことで送り出します(Fig.3)。
Fig.3 押し出すのではなく転がす
1-3. 片方の手だけで:正面打呼吸投
呼吸が分かったら、正面打ちを受ける手を省略して、正面切上下&転換だけで同じ効果が得られることを確認します(Fig.4)。
Fig.4 呼吸投げ
1-4. 正面打入身投
正面打を受けて(Fig.5 A)、正面に上げていた反対の手を 気持ちはそのままで受の後頭部で切り上げます。下ろすのに合わせて受の頭を肩に寄せると受は斜めになります(B)。受が崩れているので、あとは前に歩くだけで投げられます。
Fig.5 回転しない入り身投げ
2. 正面打二教
正面打を受けて結び(Fig.6 A)、切りおろしで受を引き出します(B)。肩で二教に固定し、受が立ち上がるのに合わせてすくい上げるように(C,D矢印)きめます。
Fig.6 関節を捻りあげる必要はありません
3. 体捌き ー 逆半身片手持
3-1.正面に入ってから
正面できちんと受と結んでから腹の近くに貰って下げる(Fig.7 A)。お茶を茶托ごとこぼさず運ぶように(稽古記録113参照)。
3-2. 波
手のひらを下にして波を作って結びます(B)。持たせたまま下げます。中心が落ち着かないときは反対の手を受の手にかぶせてやります。
3-3. 2つのやり方を合成
波を加えると腹にもらうやり方が、ただ勢いをつけただけとは違う瞬間の変化がでます(C)。
Fig.7 腹で貰うのバリエーション
4. 両手持
波で入るのを両手持でやります(Fig.8 A)。少し体を開いて受にとって中心をずらすと貰いやすいです(B)。繋がってしまうと片手でも同じです(C)。跳ね上がるのに合わせて四方投げ(D)、または入身投げ(E)します。
Fig.8 楽しい手のひらペタリがいつの間にかできます
5. 座り呼吸法
受に押し込まれてしまったら、そこから体勢を立て直すのは困難です(Fig.9 A)。体幹に波を起こして接触部の圧を散らして、繋がりなおしてみます(B)。
Fig.9 手を振るのは難しいです。オシリあたりが可動性良好。