2019/6/7 (金) 18:20-19:40 吹田道場 吉田先生
1. くっつきの発展
2.体を1つに使うの発展
くっつきの難しい日です。「感覚」の印象をメインに記録したので技のディテイルは不明瞭ですが、それは大事ではありません。
<くっつき練習>
逆半身片手持ちで始めます。
1. 逆半身片手持呼吸投
くっついて寄せられることを確認しましょう(Fig.1 A)。寄り方によってそのまま返したり(B)、転換したり(C)、くっついていると相手の方向が分かりやすくなります。
Fig.1 なんにせよ吹っ飛ばされる
2. 逆半身片手持内転換吊上前受身
切られているように見えます。プスッと刺す(Fig.2 A)→真横に切る(B)→下から斜めに切る→プスッと刺す →斜めに切り下げる、という感じです。茄子が寄ってきたら刺したまま回ればよいです(D)。このように自分が位置を自由に動かして茄子との関係性をキープできることが大切です。
Fig.2 残酷描写を避けるため調理シーンにしています
3. 逆半身片手持内転換小手返
持たせた手をくっつけたまま螺旋におろします。もう一方の手で持ち替えても変わらずにくっつくようにします (Fig.3 A)。それを返すと小手返しです(B)。相手の手首を傷めず、ぶつからずの斜め角度で小手を返すことはできますが、気を抜かずにくっつけ続けましょう。
Fig.3 平坦でペッタリしたフライ返し的くっつき
4. 四方投
手を掴まずにくっついたまま四方投げにくぐります(Fig.4)。180°手の角度を回していく間、くっつき続けるようにしましょう。
Fig.4 くっつき感触はやはりフライ返しっぽい
<体を一体にする>
5. 片手両手持呼吸投
通常は相手の力をうまく回したり角度を変えたりします。今日はくっつけたらひたすら前に進みます(Fig.5) 。ぶつかったら曲がるところを曲げてでも体は機械のように進み続けます。曲がるところは体と同じ材質で作られた鉛管のような感触です。
Fig.5 固くて真っすぐだが、力を加えると同じ速度で曲がる鉛管人間がひたすら前進する交通事故状態。
6. 後ろ両手取・片手四教取返
手だけ、肩だけでは返せません。体を動かそうにも 頭で計算するには複雑すぎます。体が繋がると自然に体幹の捌きができるのですが(Fig.6) 力を伝える腕の状態を整えるのが難しく、それは固すぎても緩めすぎてもいけません。
Fig.6 体幹の動く方向は三次元の球
7. 正面打十字受入身投
中心に入ってくっついて正面打ちの進む方向へ(Fig.7 A,B)。離れてしまったらちゃんとくっつきなおして入身投げします(C)。
Fig.7実際は十字で受けているわけではありません
8. 正面打一教押込
正面打ちを両手で受けます(Fig.8 A)。両手が等しく連動して押さえ込むのは、両手のバランスのみならず体幹も肘も全身を繋げる練習になります(B)。また手のひらにかかる圧を感じるようにします(C)。
Fig.8 両手圧の調整は腕でなく体幹位置によって行う
9. くっつきの要素
手のひらでくっつくとき、まずひっかけるといわれますが、何にでしょうか。触覚のうちの圧センサーがメインではないかと思います。くっつく面が曲面でもデコボコでも、まるで平面のように面積全てに等しく圧がかかる感触です(Fig.9)。
Fig.9 どんな表面でも
またくっつかれるときは、筋肉を固めたり緩めすぎたりせずに、いわゆる「折れない手」にしておくと、よくくっつけられるようです。くっつけられる側がこのような状態になってくれるにはどうすればよいか、まだ分かりませんが。
Fig.10 お好み焼きを叩くときの平面的な感じ