大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。小説、漫画、などが混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。出典明記があれば図の引用については問い合わせ不要です。。

稽古記録128 (2019/6/3)

9/6/3 (月) 19:00-20:30  武道場 

                   <まとめ >

1. 投げるより良い姿勢にこだわりましょう

 

体の軸を立てて、良い姿勢になると技になりますという日です。

 

1. 逆半身片手持四方投げない

片手持ちさせても気にせず手刀を振り上げます。この時肩はストンと下がったままです。上体はまっすぐです(Fig.1 A)。先生は低い位置で、手刀も額前以上には振りかぶりませんが それは腰を落としているからで、決して前屈みにはなりません(B)。受けが四方投げの崩れ方になったら、あとは投げなくてよいです(C)。投げないことに決めれば、つい投げようとばかりしてしまう気持ちがそもそも発生しないので良い練習方法です。

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Fig.1 軸を立てて回りながら振り下ろしている

 

2. 両手持落とし四方投

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 Fig.2 合気下げ上げに見える

両手を持たせて一旦畳に切り下ろします(Fig.2 A)。受の片手を取って立たせます(B)。腕力では持ち上がりません。杖を畳に置いて、また振り上げる時の仕草です(Fig.3)。振り上げる手に受の手をぴったりくっつけるために反対の手の親指と小指で引っ掛けておきます(Fig.2 D)。これをぎゅーと握りこむと受は耐えられますが、引っ掛け固定だと受は肘が伸びた状態で危険を感じ、自分から立ち上がります。持ち上げなくても良いのです。振り上げの方向は真上でなく掬い上げ(Fig.4)。あとは杖を受が逃げた方向に振り下ろすと四方投げになります(Fig.2 C)。

 Fig.3(稽古記録88-3再掲)

f:id:fanon36:20190604090653p:plain Fig.4(稽古記録119-2-2再掲) 小手を使って〇印のルート

 

 

3. 逆半身胸持二教押込

胸持ちの手を二教に取りに行こうとすると、受に押し込まれた時には負けてしまいます(Fig.5 E)。先生のデモンストレーションでは、刀で一回切り下ろして、返してもう一度切るように見えます(F,G)。そういう心持でやると受が押し込んできても軸を中心に回るだけで(C)、よけいに返す刀に勢いがつくようです (D)。気がつけば二教になります。たぶん滑って二教に取れなくてもそのまま押さえ込みなどになるでしょう。

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 Fig.5 胸持ちさせた手には関心を持たなくてもいい理由はコダマ

  

4. 両手持落とし一教押込

両手待ちか両胸持ちに来る手を取って受の体を落とします(Fig.6 A)。今回は上記2とは逆に自分の位置の方が高いです。そこから受をひっくり返すには、引っ張り上げる必要はありません。先生が時々使用される偶力(Fig.7)によって、片方をひっくり返します(B)。そのまま放り投げず、気持ちが途切れることなくくっつき続けて押さえ込みます(C)。

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 Fig.6 偶力(Force Couple):平行で向きが逆で大きさが同じであるような力。コダマ的にいうと両肩甲骨の平行移動つまり切上げ動作(D)。

 

 Fig.7 (稽古記録92-4再掲) スピンを与えなくても、逆方向の平行運動に挟まれた対象物は回転を始める