浜辺に出る幅の広い階段は木とコンクリートでできている。木の部分は明らかにその上に座ったり寛いだりすることを予想されたデザインだったので、行儀が悪いかもという抵抗感なく階段でのびのびできた。二段下に3人が座っている。
正確には2人が二段下、1人が一段下だ。深いプラスチックのコンテナを囲んでいる。観察すると茹でジャガイモとトマトが入っている。50代の夫婦と20前くらいの娘のお昼ご飯だ。皆、トマトばかり食べている。ジャガイモが残っていく。とうとうジャガイモだけになった。つややかな濃い赤色が消えて、ジャガイモいろ一色のコンテナは地味だ。
そんなに皆トマトが好きならトマトだけ沢山詰めてきたらいいのに。家族のお弁当なんだから。
3人はそれぞれ ジャガイモ片をいくつかずつ食べて、結局かなり残したままコンテナを袋に片付けた。
私は家族がいないので分からないが、思ったより思いのままというわけではないのかもしれない。社会のルール。
ここイスラエルではトマトは美味しい。天上の果汁といえる。ナスとか果物全般もだ。しかしジャガイモは普通。