2019/8/18 (日) 友達の友達の先生の道場京都
1. 物相手に大切にする
2. 妖怪ウツシメ
合気道の禁断症状極まるお盆休暇の最終日に、ご自宅を道場にしちゃってる先生を訪ねました。友達の友達は友達と似ている不思議。
家庭用建築のリビングの道場で、かなりなんでもできるのだと分かりました。破壊や怪我を防止す工夫も勉強になりました。素敵な物品がたくさんあり合気道人なら興味尽きないでしょう。いや真面目なものばかりなのですが、私的には中二心をいたく刺激され、アレコレ触らせてもらいました。今日のは稽古会というより、個人的な「大人の休日」なので公表するようなものではありませんが、特に面白かったことを一部記録します。
Fig.1 贅沢なひととき
1. 水運び
水のペットボトルを頭頂に乗せて歩いたり方向転換したりします。「体の軸をまっすぐに保って…」と心がけると、ボトルはツルツル落ちます。そこで「かわいいペットボトルちゃんを運んであげる」かのようにペットボトル自身(とその接点)に意識をやると、なぜかできます。ゆっくりだと、膝行までできます。
Fig.2 「そんなのできないよ!」と思ったことが、「できた!」に変わる実習はインパクト大。
意識の焦点を背骨でなく体の外に置くことは、「折れない手」の初歩と同じです。ペットボトルや武器を持つことで 背骨そのものを意識せずに「ブレない軸」が作れるのですね。言われてみれば当たり前ですが、こういう実験は、理屈だけで理解するよりも楽しく かつ心に残ります。うちの稽古会でもやってみよう…
2. 杖を振り回す
安全なので思いっきり使えるソフト杖。棒状のものを振り回すのは、理屈抜きに快感です。そういえば子供に棒をもたせたら必ずぶん回します。道具を使う猿としての本能が満たされます。絶対振り回したくなるでしょう?
3. 抜刀納刀
形を知ってても、実際やってみると鞘に引っかかって抜けない。納刀のときに刃の方を鞘の内側に擦ってしまう。どれも体全体と重力をナチュラルに使えていたら起こらない失敗です。鞘なしで形だけ練習してるとなかなか気づきませんね。自分ができていないことに。鞘つき欲しいなぁ。
Fig.3 さらに話を単純にしたい
4. もっともっといい残心:技はどこまでも続く
3人以上で型稽古していると残心がおろそかになりがちなので、気を付けていました。残心5級:投げた後に相手から目を離さない。4級:自分がふらつかないか確認のために3秒停止。3級:受として投げられたあとも取から目を離さずに立ち上がって構えなおす。これが先月。今月は、残心2級:すぐ動けるような整った姿勢で。でした。歌舞伎の止め絵のように固まった残心は「居着き」になってしまってむしろ不利ですね。さらに今日は残心1級:技をかけられたときも、躱したときも、躱された時も、残心。
躱されたり返し技をされたら、諦めてさっさと技をやめたりせずに、やはり残心。これは普段やっていなかったです。技はいつまでもいつまでも続くものだとしなければ。普段の稽古ではここら辺が抜けるので、自主稽古では続けて技をかけあう練習を入れて癖をつけようかと思います。
Fig.4 自動掃除機みたいにどこまでも動き続ける。
5. 触る
もう手のひらは入力のみと割り切ってみようかな。
Fig.5 忖度なき物体を相手に練習すると分かりやすい
6. ウツシメ実験
すごく簡単に実感できるトライアル。「評価せずに見るだけ」は合気道では観の目とか、ウツシメ(妖怪の名前みたい)とか言われますが、それが分かりやすく体験できました。頭の中が静まり返って、すごく楽。
Fig.6 自分が動いたことに後から気づく。
人は、工夫している。熱き心があれば「できない」ことは ほとんどないのだなぁ。熱心な人々に会って刺激を受けるのは人生の意味の1つです。よーし がんばろう!