2019/7/4 (木) 19:00-20:00 住吉道場 吉田先生
- 受と仲良く、受と関係なく
- そろそろ一旦キャブレーション
相手が打つのではなく、打たせる。そして自分が打たせていることを認識する日です。正面打ちでやりました。
1.打たせている: 正面打一教
正面打ちという攻撃に反応してからでは遅いし弱いので、相手に押し込まれてしまいます。一方 相手に打たせることができたときは、まるで相手が付き合ってくれてるみたいに軽いことがありますね。
改めて言わなくても、正面打ちは初心者向けにも「取の攻撃の気配によって誘発される受の反撃」と説明されますから、「取が受に打たせている」のは常識かもしれません。しかし今日のテーマはそれとはたぶん違います。
なぜなら 自然では敵は自分の都合でいきなり何かをしてくるのですから、いつまでも「こういうフリには、こう来てくれなきゃダメじゃん」では足踏みですよ、ということでした(Fig.1) 。
Fig.1 可変領域は投げ方(相手)でなく、自分。自分Bを目指す。
余談で個人的な遊びですが、取が自分をセットする前に、相手がすでに攻撃しはじめていて慌てることがあります。そんな受身の無理やり状況を能動性へ変換する工夫があります。0.1秒でセリフを言います:「一教練習したいから正面打ちしてもらえないだろうか?忙しいとこ悪いけど…あ、いいの?あ、もうやってくれてんの。サンキューな!」的な内容で。強引ですが なんかちょっと変わる気がします。気のせいかもしれませn。行き詰まった時などに遊んでみてください。
Fig.2 女言葉で
2. 鋳型の方を変える: 正面打二教
初めての相手に二教が一発で決まることは私にはありません。二教の受け方は、関節可動域と重心の位置にバリエーションがありすぎるからです。掛け方のイメージにも個人差があり、受が良かれとやってくれる受け方に戸惑うこともあります。
今日はその問題について、ひたすら練習回数を増やすよりも、シンプルに自分の位置を変えてフィットする方が早いという練習です。
Fig.3 A:肘を曲げてくれない B:自分の足と体を惜しまず動かして、二教螺旋が入れる入り口を見つける。受の腕は左手で固定しない方が、入り口探索範囲が広がる。
3. 定期的なキャリブレーションの勧め:正面打隅落
人生には、変な正面打ちが来るものと心得ます。「そんなのは正しい正面打ちではない」と文句を言うのは 相手のためにはなるかもしれないが自分に利益はありません。それより盾のような、もっと良いのは相手が一瞬止まる抜刀のような 対応を目指すのが 自己の利益です。
Fig.4 どんなに変な正面打ちにでも対応
そんなふうに正面打ちに対応できることに気づくことは、前進するために必要な作業であると説明されました。おそらく知らない間に上がったスキルを意識化すると、それを土台にしてまた背伸びができることや、最新の自分の状態に適した稽古を設定しなおす (キャリブレーション) ことかと考えます(Fig.5)。
Fig.5 A:向日葵が大きくなったのでナビゲーションシステムを設定しなおす必要がある。B:地形が変わったらゼロ点設定をしなおさなければならない。
4.座呼吸法
同じ技でも重ねるごとにその構成要素を細かくしていきましょう。点線が連続線に近くなれば抜け穴が少なくなって、技のポテンシャルが上がります。最終的にはどこを食べても美味しい(Fig.6)。
Fig.6 A:エリンギ佃煮オムスビ真ん中だけ。B:茗荷となまり節オムスビ。どこ食べても味する