大阪合気道自主稽古会

合気道経験者のための不定期な稽古会です。忙しくて道場に通えないが時々稽古したくなる人向け。流派は問いません。

稽古記録30 (2018/3/26)

 2018/3/26 (月)18:30-20:00 地下道場  <参加者> 2名  <負傷者>なし

f:id:fanon36:20180327133305j:image 早い開花

今回は、「攻撃を受けるときの手」練習です。その前に圧センサーの復習を2つ。

【1】 脚で推手?

前回練習した推手を膝でやってみます。合気道にはキックはないし、袴に隠れているので下半身は油断しがちです。しかしセンサーはどこにでもあります。全身で状況を察知してみる練習です (Fig.1) 。

f:id:fanon36:20180327174548p:plain Fig.1 百々目鬼(鳥山石燕)

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仙腸関節の機能(後編):球形の梃子

《続き》

前々々回:「病の声=仙腸関節のヒント

前々回「『仙腸関節を意識する』ときの意識

前回「仙腸関節の機能(前編):弛みと中心帰納

 

■ 梃子の構成要素: 丹田

仙腸関節を漫然と「中心らへん」とか「錘っぽい」と捉えると単独で機能するものです。しかし「梃子を構成するもの」と考えると、単独では機能しません。仮に仙腸関節が梃子の支点であった場合、力点にあたるペアの部分が必要です。白石先生の梃子理論を参考にすると、それは互いにごく近傍にあるはずです。仙腸関節の近くにある、それっぽいものとしては、たとえば丹田 (Fig.1) がすぐ思いつきます。

合気道では丹田という言葉がしばしば出てきます。大事なんだなぁというくらいで、いまいちボンヤリしている概念です。以前、(ここに何があるというのだ?)と思い、自分でコッソリ腹部エコーをしてみました。いわゆる丹田にあたる場所は、小腸末端内部でユラユラするう○ちでした。がっかりして以来、丹田を真剣に考えることはなくなりました。

その用途不明だった丹田を、位置が意味深だということを根拠に、仙腸関節の相棒と仮定しましょう。

f:id:fanon36:20180326175420p:plainFig.1 仙腸関節丹田(★) の位置

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仙腸関節の機能(前編):弛みと中心帰納

《続き》

前々回:「病の声=仙腸関節のヒント

前回「『仙腸関節を意識する』ときの意識

 

一日中 何をするにも仙腸関節を意識していると、この関節の面白い機能が分かってきましたよ。

仙腸関節の機能① 弛め】

はじめに分かったことは、仙腸関節を弛(ゆる)めると体全体がガクンと弛むことです。ストレッチ運動で体を最大に伸ばした状態で、仙腸関節を意識してここを弛めます。すると全身がフッと弛み、これ以上伸びなかったはずの体がもう1段階伸びるのです。「ここは体を弛めるスイッチなのか~」と思いました。ヨガのときに各姿勢でこれを使っては、体全体が伸びることを確認して面白かったです。しかし仙腸関節の機能はこれだけではありませんでした。

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「仙腸関節を意識する」ときの意識

《続き》前回:「病の声=仙腸関節のヒント

ぎっくり腰を契機に仙腸関節を意識すると面白い発見があるのだいう話をしました。さてその前に、仙腸関節を意識するとは具体的にどういう状態を指すのでしょうか?なんとなくお尻のあたりを気にする感じ、でいいのでしょうか?

 

【意識を向けるということ】

■  "方向性がない意識" とは

合気道では「目で見える前方だけでなく、360°の方向性のない意識を持ちなさい」と言われます。それはつい、魚眼レンズのような360°方向の意識 (レンズ中心から四方八方に視線の矢印が出ている) を想像してしまいますが、むしろ墨を封じ込めたカプセルが水中で溶けて隅が四方に広がっていくように、自然拡散で360°に「それそのもの」が広がっていく(視線の矢印がない) 感じだと思います。

 蝶々に意識を向ける場面を想像してみましょう。蝶々がいなくて ぼーっとしている時は、ある意味360°の意識ですが、その意識の位置は定位置である眉間の裏あたりに居座っています (Fig.1 A)。では蝶々に「意識を向ける」をしてみます。図Bでは、たしかに意識は蝶々に向いていますが、意識が眉間の裏に位置したままなので、矢印 (⇒) のような方向性があります。そうではなく、意識の位置自体を対象物(蝶々)に移すようにすると、方向性がなくなります (C) 。

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 Fig.1 意識し、且つ方向性がない 

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病の声=仙腸関節のヒント

人生初の急性腰痛症  (ぎっくり腰)になりました。翌朝、整形外科医にこっそり相談したら、「これくらいはマシなほうだが、悪化すると面倒だから安静に。」とのことでした。 

       f:id:fanon36:20180405185909p:plain

腰痛症なんかすぐ治せるだろうな、という治療家にも思い当たります。しかし、病気やケガは体がなにか喋っているのだと私は思います。のたうちまわるような耐え難い苦痛や急性致死的疾患はすぐさま治療すればよいですが、ぎっくり腰などは体に耳を傾ける機会としてはちょうどいい病態です。つまり体勢によっては激痛だけど、なんとか日常動作は自立でき、死なない病気。すぐ治しては勿体ないので、治療せずに腰痛の相手をして過ごしました。

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"Implosion" ー 合気道の求心的な力

ãwater spiralãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ f:id:fanon36:20180329113006p:plain (Tornado - Wikipedia)

オーストリアで道場を開いているY氏は帰国したとき合気会に現れます。180cmを越す体格ながら羽毛のように柔らかく、組むとフワリと上に重心が浮き、足と畳の摩擦がきかず踏ん張れない…という技を使います。上下がこんがらがって、ドラム式洗濯機に放り込まれたようです。

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稽古記録29(2018/3/12)

2018/3/12 (月)18:30-20:00 地下道場  <参加者> 2名  <負傷者>なし

 今回は、動作の途中も折れない手を維持する練習です。

 

【1】接触点の感覚(センサー)を鍛える 

【1-1】推手

 相半身で前腕を軽く接触し、その圧のまま押す(Fig.1 上A)。両脇に逸れないように、相手の中心に向かって  。押されたときはできるだけ体近くまで真正面から受けます (B)。あまり早くから逸らすと折れない手が出来ているかどうか分からないからです。体の近くまで押されても折れない手であれば耐えられることを実感してください。そして逸らします (C)。

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 Fig.1軽く触れるほど微妙な動きが分かります

 

 【1-2】閉眼で不規則な攻撃

推手と同じ構えで、いろいろな方向から体中心に攻撃してくるのをまた体近くで逸らします。閉眼すると接触点の感触に集中しやすいです。圧を一定に保ち、止めすぎず押しすぎない。コツは相手の手が引っ込むときに、ちゃんとくっついていきます。離れてしまうと入力がなくなり感触を頼りにできなくなります。

 

【1-3】両手で。

お互い中心への攻防を両手で行います (Fig.2左図) 。逸らすときは一方へ相手の両手をまとめてしまいます。がっちり硬くなってしまってはうごけません。折れない手で誘導します。

f:id:fanon36:20180313181838p:plain Fig.2 接触前から状態を作っておく

合気道の型稽古のとき、「接触した瞬間の力の方向によって技を調節する」と言われます。しかし一瞬で力を感じて分析するのは困難です。要は、この練習のように「折れない手センサー」があれば、力の方向に逆らわず導けばそのまま技になるというだけです (右図)。予測や分析はいりません。

 

【1-4】片手で両手を受ける

1-3のように受が両手で中心を攻めてくるのを片手でコントロールします。Fig.3 でいうと相手の左手をまず完全にコントロールしながら、攻めてくる右手を肘で防ぎます。ポイントは相手が手を緩めたり引いたりするのに合わせてくっついていくことです。ここで離れてしまうと受は自由に両手を使えますが、手を緩めると入り込まれるような状態では両手を離せなくなります (Fig.3 右) 。くっついてしまうのです。こういう状態はとても不自由でどちらが攻めているか分からなくなります。

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  Fig.3 本番なら膝や頭突きが入りますが練習なので

 

【2】技の中で応用

正面打を受ける場合をやってみます。1.折れない手で、2.光速で触れに行き、3.接触点でピタリと止める。推手と同じ接触です (Fig.4左図) 。過度の力を入れずに摩擦力でうまく止めるには、相手が振り下ろし始める前のタイミングで、光速 (高速)で、触れに行くことです。

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ブラックホール近くで急に時間の流れが遅くなるロケットのように(右上図) 、光速→目標の位置に→寸前で静止 (右下図)。これは前回やったタオルを掴む練習―タオル手ー です。正面打などを受けるときにぶつかったり跳ね飛ばしたりを避けるために、ゆっくり手をだしてしまうと間に合いません。タオル手ができると、慌てていないのにさっと受ける動きができます。

 

         <Debreafing>

 防御の接触がそのまま攻撃になると、時間がかなり節約できます。素早い動き。

また、正面打を受けるのは永遠の課題です。いろいろなやり方がありますが、まずは力学的に完璧な動きができる事が前提です。地道にタオル稽古をしましょう。

 

その他、寝起きにゴロゴロするときの意識状態を意識的に作って得をする研究について話し合いました。 

 

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