★ 本日の"幻想のTABOO" ★
① 痛い技を習得していい。その上で痛くない技をかける。
② 包み込まず、点での固定もあり
<稽古記録>
2017/10/19(木)18:30-19:30 Riverside 南岸
<参加者>2名 <負傷者>なし
痛い技特集。まず痛い技をかけられるようにする。それからそれを封印し、痛くないのに崩れる合気道の技につなげる。
参考)体の部分の名前は下のアトラスを参照してください。
【1】一カ条
受の指先を受の肘の方向へ曲げる(手関節間隙を開く)必要があるので、取左手で受肘を固定する。手首から手背を隙間なく全体的に包むのが従来のやり方ですが、今回は点で固定します。2点(Fig.1の★)だけをしっかり固めるので、取右手は包み型でなく鷲手ぽくなる (Fig.2)。手が小さい人は拇指を4指に対面させずに揃える。猿手や虎手のようにです。一見不安定ですが、受手背の2点 を母指球と4指で固定するには、この形が安定です。結果、作用点は従来の一カ条より手羽先になるため始めのうちは頼りなく感じます。決める方向はFig.1の矢印1。
Fig.1 Fig.2
【2】二カ条
受の上肢は肘が屈曲しS字状でなければ、技はかかりません。ちゃんとSを作るところまでは一カ条と同じです。それからFig.1の2方向へ、つまり内旋させることで掛けます。固定の2点は一カ条と同じです。接触した取の掌中心は密着せずに浮いています。このように支点・作用点のみで接していることにより鋭い梃子の動きができます。
通常は、二カ条は片手取から開始します。この場合両手を使って決めますね。決めるポイントは同じ2点です。
【3】三カ条
三カ条を固定する2点は、受の中指MP関節(拳で殴るときに使うでっぱり。Fig.3および4の ①)と、掌の小指側 (Fig.3 および4の②)。受掌の小指側を取の4指で把握し、MPを取母指球で押すことで、受の掌が平たく反りかえります。このてのひら伸ばしと、肘90°が三カ条のキモです。
Fig.3 Fig.4
【4】四カ条
四カ条の決める点は一か所。受の橈骨側面(Fig.5の斜線部分)を、取の示指付け根で決めます。Fig.5の2のように握るとき、ペッタリやんわり握りこむと示指の付け根は引っ込んでしまいます。示指を過伸展すると付け根が押し出され (Fig.6)、ピンポイントでフィットし梃子が形成されます。示指MP関節が十分過伸展できると、密着させつつ梃子も働くので、より安定感が得られます。
Fig.5 Fig.6
変形四カ条は取が受の手首伸側からアプローチし、尺骨側を決めるものです。
【5】小手返
三カ条の逆です。取の4指で受の母指球側を取り、取の母指球で受の中指MP関節を押し出します。通常のやり方は包み込んでらせんに決めますが、ここでは直線的です。もう掌底打ちに近くなります。丸く柔らかい小手返しのイメージと程遠いですね。
Fig.7
<Debreafing>
直前まで小雨が降っていました。技もテクニカルなもので動きが小さかったため、もはや寒かったです。そろそろ野外稽古も厳しくなってきました。
一カ条~四カ条は理想的には、痛がらせて受をコントロールする関節技ではなく受の腰から下を崩すものです。しかし、どうすれば痛いのか、を知ることで、痛がらせたり関節を傷めたりすることを避けられます。
代表的な技を動画で残すか、連続写真で残すかを話し合いました。次回くらいからできれば畳での稽古に入りたいです。稽古場所が予約できたらお知らせします。
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