大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。小説、漫画、などが混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。出典明記があれば図の引用については問い合わせ不要です。。

深夜回診7

(続き) じつはそうスッキリいったわけではありませんでした。 はじめのうちは食わせろ食わせろ言ってたSさんもしだいに食の欲求が失せ、嚥下リハビリを受けるのも起こされるのも邪魔くさそうになり、うとうと眠っていたがるようになった頃です。探偵のよう…

稽古記録24 (2018/2/5)

2018/2/5(月)18:30-20:00 地下道場 <参加者> 2名 <負傷者>なし 前回に引き続き、袖引き落とし。その分析です。前半は角度、後半は時間です。 【1】合気道的な力の伝達その1:角度 【1-1】 体幹に伝える為の角度を作る 腕を前に出してる受の腕を、前方に引…

深夜回診6

(続き) とまれSさんは、むくまない程度の少ない点滴(医療安全パトロールよけ) だけで、数週間後にうたた寝でもするように死にました。 死ぬ数日前はいろんな幻覚が見えます。末期の人の85%の人に幻覚がみられるというデータがあります (Arch Intern Med.2000…

深夜回診5

(続き) まず参考になるのはSさんです。86歳。本人によると身寄りなく好きなようにして1人で生きてきました。一人暮らしで、買い物も家事もこなしていました。要支援制度を使い、ケアマネージャーがついています。かかりつけ医はありません。2ヶ月前から食…

深夜回診4

(続き) 一方、明らかにこのまま安らかに死なせてやるべきであろう患者に、家族から延命蘇生処置を強要され、仕方なく目を背けながら処置しなければならない時、"辛いが仕事だから仕方ないのだ…" と悲劇の被害者ぶる医療者もおります。一寸待ってください。…

深夜回診3

(続き) 病院なのだから治療するのが当たり前じゃないか、で問題なかった時代は去りました。寿命以上に生存する人の多くは老人病院などの施設から異変に気付いた職員に付き添われて運び込まれます。このとき大事なのはどこまで治療するかということです。21…

深夜回診2

(続き)難しいのは、誰が悪いというのではないことです。Tさんは話ができた頃に、さっぱりした自立心のある人格という印象を受けました。家族はTさんに愛情をもち、医療者のことも気遣ってくれます。看護師たちは細かいケアをしてくれます。足りなかったのは…

深夜回診 1

40歳(※)になったらみんな、自分自身で引き際を決める訓練を始めましょう。治るチャンスを逃すかもしれない、治療の手を抜かれるかもしれない、というインパクト不明のリスクの大きさと、自然に死ぬことができないという現に存在するリスクの大きさを比べまし…

稽古記録23 (2018/1/29)

2018/1/29(月)18:30-20:00 地下道場 <参加者> 2名 <負傷者>なし ⭐️反射的に起きたくなるほどきちんと落とす ⭐️ねじり姿勢でもよい 【1】受身 いつも同じ道場で同じメンツでやってると、技の掛けられ方も予想がつくので受け身がぞんざいになりがちです。本…

物理学酒場7: 相対性理論③

【謎空間】 2018年1月25日寒波の夜、神戸のとあるスペイン料理店。普段は端っこのテーブルですが今夜は参加者が多いため中央の大きなテーブルです。実験室なのにライティングは薄暗く抑えられているのが面白い。レストランなのに参加者がお酒やおやつを差し…