2019/6/19 (水) 10:30-11:30 吹田道場 吉田先生
1. 少なくとも自分だけでも1つにする
たぶん、結んだ部分を体と繋げて一体として使う体の使い方の日です。
受は攻める気持ちは持ちながら、押した引いたりせずにその場でがっちり固定する持ち方をします。やりにくい持たれ方で、苦手な人も多いでしょう。わたしもそうです。「いくら稽古しても、結局力のある人にこれをされるとどうせ身動き取れないよね」とずっと思っていました。これを機に苦手意識を克服できますように。
Fig.1 ゼロ化用スケボー人間。いったん固定持ちで対応できるようになれば、押されても引かれても それについて行って相殺し固定持ち状態にもっていける。
1. 片手両手持呼吸法
取の手が動かないように両手でガッチリ持ちます(Fig.2 A)。対側の腰骨にもらってから呼吸投げします(B)。相手が動かない場合によくやる対応は こちらから攻めて沈みこむやり方ですが(C)、今回はこれとは違います。
Fig.2 腰を落として強く持つ受役も大事
2. 逆半身片手両手持一教押込
受が留まっていることに構わず、転換して体が先に動き、その運動量が手で伝わります(Fig.3 A,B)。持たせた手は媒体です。手に力を入れてしまうと、伝達過程で運動量が減弱してしまいます。相手が動くと(C) それに合わせて腰を回して一教押さえ込みします。
Fig.3 転換するだけだと受が飛んでいってしまうので、回り込ませてやさしく一教で下ろす。
3. 手刀両手持押込
面打ちを止めた格好です。受は暴風雨の旗手のように しっかり持ちます(Fig.4 A)。取は持たせた箇所は忘れて肘を自然に下ろし(B)、正座で畳に手をつく動き(C)で体の前に気をつけします。その時 受は押し下げられています(D)。その感覚は個人差があるでしょうが、私の場合は普段から肘のところで相手が抜け落ちる傾向があるので、肘を腹から出たロープで引っ張り下ろして体幹に納めるように意識を持続させたりやってみました。しかし本来肘といわず腹といわず体全体であるはずです。先生は何かに気を取られた人が手に関心を失って自然におろしただけのように見えます。
Fig.4 前屈みになると取が浮いてしまいます
4.両手取二教
取らせた両手の片方を、肩で二教にかけるシンプルな形です。しかし、自分の中の既存の形だけにこだわらず、相手の状態によって落とし方は異なるはずです。自分の形に引き込むやり方も有効ですが、今日は相手を感じることに気を配ってみます。今日のように固定されずに押されたり引かれたりしたら、スケボーで相手に連動して押し引きをゼロにしてからやると(Fig.1)、理屈としては同じことです。その状態で、受が右手に重心をかけていたら(Fig.5B)前述1.呼吸法の手の使い方で、左手なら前述3.のように下ろすと(C)、受の手にはアプローチできます。
Fig.5 使い分け
5.片手両手持落
これらを練習した最後に、いつもの片手両手持ちがどれだけやり易くなったか、確認しました。がっちり持たれても (ああ、あれか。)と日常化できて、慌てずに住むのは 助かりますね。