大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。小説、漫画、などが混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。出典明記があれば図の引用については問い合わせ不要です。。

稽古記録141 (2019/6/17)

9/6/17 (月) 19:00-20:30  武道場 

                   <まとめ >

1. まとめて斜めに

 

両手をひとつにして体幹とつなげます。胎生5週目時代を思い出しましょう。あのころ四肢は胴体でしたね (Fig.1)。

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 Fig.1 上肢原基。思い出せない人は剣を持ってみる。

 

1. 両手持前受身

両手を迎えに行って持たせてサインカーブで骨盤の高さに落ち着けます。五指は下でなく相手の方を指します (Fig2 A)。なぜこの手の形なのかは分かりませんが、相手の力に耐えやすいし、肘と二の腕の内側が伸びて気持ちがいいでもあります。

こうしてひとつにまとめたら、割っていきます。片手を相手の首筋に、もう片方の手を自分の鼠径部に、箸入れの蓋をスライドするように開くと相手は薄いひし形になります(B)。ひし形を対角線で回転すると棒ですから、それで前受身させます(C)。

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 Fig.2 動きの中に直線が見えると嬉しいものです。合気道は螺旋と言いますが、どうせどんな形でも回転体になれば曲線になるから問題なし。


直線好きな人は動きの中の直線に目が釘付けになりますが、実際には先生はもっと物騒なことをしていたようです(Fig.3)。短刀で2回グリグリと。結果的には同じ動きです。

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 Fig.3 いつも刃が相手を切る持ち方で。

 

 
2. 両手持逆小手返

同じように両手で腹の前に相手を持ってきたら、両手を挙げます。ここでもひとつにするので、両手を重ねて肘を寄せます。剣を切り上げる時のように (Fig.4 A)。そして自分の手に重ねるようにして相手の甲を逆小手に取り、剣を返して斜めに切る動作をします(B)。剣を返すと自然と反対の手が自分の親指にかぶさり、相手の第五中手骨遠位端 (小指の起始部のでっぱり)が固定されます。逆小手返しです。

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Fig.4 重量挙げのように脇を開いて持ち上げるのではありません。砂漠で両手に水を受けるように 大事なものを恭しく捧げもつように

 

 
3. 両手持隅落し

両手を持たせて腹で合掌したあと、手のひらを腕の軸から90°回転させる鯛焼き返し(稽古記録140-7参照)で相手を浮かせます(Fig.5 A)。上の手が相手の腕内側に来ているので体幹を開いて隅落としします(B)。これは斜め切りの動作です。剣の斜め切りは難しく日常動作ではしない動きなので、練習が必要です(斜め切り練習は稽古記録130-2参照)。

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 Fig.5 どんな動作にも「小さな斜め切り」が隠れている。

 


4. 半身半立両手持呼吸法

座位で腕から指先に何かをフルで通しておきます。立位の相手が両手を取ってきたら自然に吹き飛ばします(Fig.6) 。(何かを通す練習は稽古記録64-1, 稽古記録79Fig.1を参照)

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 Fig.6 これも浮かせたあとに斜めすると、とてもやりやすいのです。

 


5. 立位からの座り呼吸法

自分は座り、立位でふんばる相手から強く押されるのを腹で受けられることを確認します(合気座り) (Fig7 A)。そして相手を座らせて坐位呼吸法します(B)。腕は伸ばし気味です。なぜなら畳においてある剣に手を伸ばしているからです(コダマ左)。肩から胸を開いて鞘を抜き、斜めに切る。すると呼吸法になっています(C)。

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 Fig.7 合気座りには太る必要はないが、太った気持ちで。