2019/3/14 (木) 10:30-11:30 吹田道場 吉田先生
1. 杖で結ぶと、相手のライン取りが予想しやすい 2.
腹→腕の軸→手の内 と広げてきた回転を、杖の先まで拡張します。
1. 杖で結ぶ: 前受身
逆半身片手持ち、杖を持つ右手と同じように(Fig.1 A上) 掌はやや上むきに (A下) 。右腕回内方向に回しながら杖を突くように (B上) 相手を浮かせます (B下)。体を開いて転換(C) 。手で引っ張るのではなく、体の転換で行うと、受は「持っていかれる」とか、もっとうまくすると「吸い込まれる」ように感じます。前受け身などでおさめます (D)。
Fig.1 杖を持つと、手だけでやってしまう癖が改善されるでしょう。
2. 通った芯を杖で表現:1教押さえ込み
杖を梃子に使って受をひっくり返すように(Fig.2 A上)、相半身片手持ちを返します (A下)。 杖で結ぶと分かりやすい。押さえ込んで受の腕をしとめる杖のライン (C上)が、「腕の芯」です。受の腕自体を杖としてきめます (C下) 。
Fig.2 受の動きを、F-1の「ライン取り」のように予測&観察しながらやります。
3. 杖の軌跡方向へ崩す:四方投
杖をクルリとして受の腕をひっくり返す (Fig.3 A)ように、逆半身片手持を返します。通常、ひっくり返った受の手を片手で落とすのは重いですが、剣を振り下ろすときに左手を引きながら伸ばすようにしますが、その感覚でスッと下ろします (B) 。または、杖の先が受の腰に触れる方向に突くような捌きは徒手では受の中心へ落とすやり方になります (C)。
Fig.3 力づくで引っ張り落とさないこと。
4. 結ぶ練習を杖や剣で
杖で受をすこし崩したあと、どうやって落としましょうか。力づくで落とそうとせず、杖に4教をかけるようにすると片手で落とすことができます (Fig.4 A) 。剣の振り下ろしで撫で斬りする両手の動きも、引っ張らずに落とすときに使えます (B) 。
Fig.4 とにかく外に向かって力を出すための練習やイメージ法です
5. 今日の座り呼吸法
昨日、手の内を使ったやり方とは違い、今日は杖捌きの梃子を利用して「結ぶ」練習です。なので一旦深くベクトルを受けとめるのではなく、触れた瞬間に結んで返します (Fig.5 A) 。できるようになったら次は、膝に置いた手を押さえつけられた姿勢から開始し、膝をさするように手首ではなく体幹から上肢をずらすことで返します (B) 。
Fig.5 座り呼吸法は、その日のテーマを練習するマルチな型