大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。小説、漫画、などが混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。出典明記があれば図の引用については問い合わせ不要です。。

稽古記録69 (2019/2/21) 吹田

2019/2/21(木) 10:30-11:30  吹田道場 吉田先生

                   <まとめ >

 1. 観の目を日常稽古に落とし込む

 

昨日に続き自然に入ることがテーマです。いわゆる「観の目 」を使うための段階的な稽古をしました。

 1. 広く見る

剣で打ち合う場合、相手の剣先を見ていると対応か遅れます。視野を広くとると合わせやすいです (Fig.1)。観の目と呼びます。色々なやり方がありますが、先生は「相手の両脇や水月を見る」そうです。

f:id:fanon36:20190222110152p:plain

 Fig.1 A剣先に注目して動けない B全体をみると相手に入れる

先生は面白い話をしました。『よく刀の下が一番安全という。それを怖れを消して飛び込めばいいと解釈する人がいるがそうではなく、安全に刀の下に入ることができる技術をもつということです。その技術を身に着けること。それなしに精神論でけしかけるなどは本末転倒です。』 これは抽象的思考が苦手な私にとって理解の順序が納得しやすく、役に立ちます。

 

2-1. 徒手で入ってみる。その①:中心

受の横面打ちは通常内側に受けます (Fig.2 A) 。上記の剣のように受の前に入ることができれば、外でも内でも捌けるはずです。というわけでまず中心に捌きます。横面打ちに合わせて受の首に先に入る(B)。はたくのではなくただ入ると受が崩れます。

f:id:fanon36:20190222111657p:plain

 Fig.2 剣先と同様、受の横面打ちに目を奪われず全体をみる

 

2-2. 徒手で入ってみる。その②:外側

さらに外に受けてみましょう。中心で入ったのと同じ感覚で手刀で受けます (Fig.3 A)。つい横面打ちに気を取られて手刀がお迎えに行ったり開き気味になったりしてしまいますが(D) 、先ほどの「ただ中心に入る」感覚で行います。「まず入る→受がやや崩れる(A) →横面打ちと合わせられる(B) 」、という順序です(Fig.3)。あとは前受け身などで納めます(C) 。

f:id:fanon36:20190222124131p:plain

  Fig.3 Dがよくある間違い

 

2-3. 徒手で入ってみる。応用:四方投げなど

剣で入るときと同様に中心に向かって手刀で受けると (Fig.4 A)、転換とともに両腕がクロスして横面打ちに載ります(B) 。その手を滑らせれば四方投げに移行します(C)。中心にはいれば、受の崩れ方によっていろいろ技が変えられます。

f:id:fanon36:20190222125239p:plain

 

3. おまけ 横面打ち

先輩に「切ってるというより叩いてるぞ」と注意されました。手だけで横っぽくしてしまいがちなのです。横面打ちには昔から困っていたのですが、これも前後切りのように真上から切り下し体幹の動きによって斜めの軌跡になると考えると、分かりやすいです(Fig.5)。

f:id:fanon36:20190222130231p:plain

 Fig.5 自分の視点からだと★→☆は垂直線

 

 

宮本武蔵 02 地の巻

宮本武蔵 02 地の巻

 

「観の目」宮本武蔵の五輪書に出てきます。