大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。漫画、小説、修行の旅が混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。

稽古記録19 (2017/12/25)

  ★基本★  稽古しましょう

2017/12/25(月)18:30-20:00 地下道場  <参加者> 2名  <負傷者>なし

冬期集中稽古の最終日です。準備運動は前回の続きで後ろ歩きをしました。後ろの筋肉をよく使います。

【1】その「一歩」に乗る練習

踏み出した足に完全に乗ると、片足でも安定して浮いた体で立つことができます。ちゃんと足に乗るための練習としては、ただ歩くより前進後退をくりかえすのがよいです。Fig.1では右足を軸に左足を前に一歩出してその上に乗る。戻した左足を一歩後ろに出してその上に乗る。右足を中心にゆらゆらと、前後に揺れる木馬のようです。体がもつ自然のスピードでリズミカルにやると楽しいし、足の裏のコリが取れて気持ちいいです。

f:id:fanon36:20171226122737p:plain Fig.1 前後運動

【2】両肩取前受身を例に「躱す」と「結ぶ」

稽古の順序が大切です。油彩と同じで順序を間違うと仕上がりません。

【2-1】受けとめる

しっかり両肩を取ってもらいます。三角に固めた折れない手を受の肘に押しつけ、受が押すほど受自身が浮く梃子になっています(Fig.2) 。詳しくは8月14日の稽古記録を参照してください。

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Fig.2 稽古は受も取もしっかり力を出すことが大切

こうやって、折れない手と浮いた体で真正面からしっかり力を受けとめる感触を覚えます。この感触が分からないまま、ただ「掴まれたくないから逃げる」的な体捌きで躱しても、受はついてきてくれません。本気で受けとめる気まんまんで対峙するから、受も真剣に取りに行き、かわされたときにバランスを崩すのです。

【2-2】転換で逸らす

転換で両肩取を逸らします。受けとめる感触とリンクさせるように、2回受けて1回逸らす、くらいのセットで練習してみます。「バシッ!バシッ!スルー」みたいなリズムです。転換なので逸らした時点で受と横並びになります。受の肘を下から迎えに行き前受け身させます (Fig.2)。転換練習でやった、砂山を掬って逆方向に投げるイメージ (12月12日の稽古記録)と似ていますが、ここではボールの担ぎ投げみたいになります。

f:id:fanon36:20171226122917p:plain  Fig.3 ポイと放る

 

【2-3】掴まないで腕で受ける

ここではまだ受け流しません。多人数掛けでは受け流しが必要ですが、その前に結ぶ感覚を一旦叩きこまなければならないので、丁寧にやっていきます。両肩を取りにきた受の腕を掴むのではなく、転換しながら「折れない手」で逸らしています。両者の腕が接した時にはすでに取は受の横並びにまで入り身しています(Fig.4 B)。

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 Fig.4 転換と折れない手という基本のセット

大切なのは、ちゃんと力を入れて両肩取すること、「折れない手」が受に接するとき「バシン!」と音が出るほど強く触ることです。そしてその接触点の高い圧を維持したまま誘導することです。合気道ではよく柔らかく触れるのが良いと言われますが、初めから柔らかくしてはいつまでたっても結ぶ感覚が分かりません。接触点を絶対零度にする感覚(押したり引いたりずれたりして接触点に方向性が出来てしまうことがない接触)を模索するためにも、はじめは明瞭に圧がかかっている方が分かりやすいです。練習と割り切って力強く行きましょう。

 

【3】結ぶ

「浮かんだ手」「折れない手」ができていても、それだけでは結べません。接触と同時に「クッ」という刺激(釣りでいうアタリ)と、それに続く一定圧による誘導(釣りでいう合わせ)のセットが必要です。上手くなればほとんど動かずに結べるでしょうが、感触をつかめるまでは大げさにやります。掴みに来た受の手の中に自分の手を放り込むようにパシっと明らかな刺激で接触します (Fig.5 A)。一瞬をおいて、その圧を維持しながら導く(B)。よって受が弱弱しく接触しているときに圧を維持するためには、こちらから押し付けるようにしなければなりません。

f:id:fanon36:20171226123017p:plain Fig.5 釣りのセンス

 時間の感覚も大切です。最初の刺激の後の「一瞬おく」時間の長さと、導くスピードです。前者(運動の分断による不応期)は後回しにします。また別の機会にやります。誘導スピードは、受がちぎれ飛ぶほどは速くなく、且つ手を放したら危ないと感じるくらいは充分速く、です。自分の体を使って、人間にとって生理的なスピードを学びましょう。

 

     <Debreafing>

 今年最後の稽古でした。今日私は「結ぶ」ができたようです。自分ではあたりまえのことをしているように思えて戸惑いましたが、稽古相手ができていると言ってくれたので こういう場合は本当にできているのでしょう。

 

2年前の12月。「結ぶ」が分からなくて夜稽古に通ったり本部稽古に行きまくったりしてもがいてた折、出張先で偶然ひとりの元合気道家に出会いました。当時はもう破れかぶれで、その人に勧められるままに他の流派の稽古に参加したりしたのが年の明けた1月でした。以来やることも新しいことも多くて、そういうきっかけなどすっかり忘れていました。今日、「こういう稽古を始めた当初の目的は『結ぶ』を体得するためだったっけなぁ…」と思い出しました。丸2年かかっています。一心に何かをしていると忘れたころに出来ていることもあり、そして (それが出来た頃には別の謎に心奪われているため)意外と感動的ではないものだ…と妙な感覚でした。

しかし、とても良い区切りでさっぱりします。やり切った感のある年越しが迎えられることは幸せですね。会の皆さん 本当にありがとうございます。長い長い1年でした。ではまた来年。

 

@ACCENTO (https://tabelog.com/osaka/A2701/A270103/27101907/)

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相変わらず真面目な仕事。ご覧くださいこのダンゴの地味さ。味は素晴らしいのです。