大阪合気道自主稽古会

流派を問わない合気道の稽古場です。漫画、小説、修行の旅が混在しています。稽古記録はタグをご利用ください。

中心帰納稽古2

 2017年11月23日無元塾中心帰納稽古の記録 その2です。

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前回から中心帰納の特徴を何点目といって挙げています。中心帰納の原因と結果(原理としての特徴と、効果としての特徴)がいっしょくたになっていますが、今の自分には分けられなかったからです。とりあえず特徴としてくくり、通し番号で続けます。

【5】リラックスしながらも押し込まれない:中心帰納7点目 (浮いた体と折れない手)

普通の状態でリラックスするとたちまち押し込まれて不利な体勢になってしまいます。一旦中心帰納してからであれば、リラックスしているのに押し込まれない。折れない手と浮いた体を作ることに似る。

 f:id:fanon36:20171124182253p:plain Fig.1  身体および意識操作

【6】天地投

技の中で中心帰納を使っていきます。段階的に行きます。

8点目:相手を崩す

基本通り、誘い手を持たれ結んでから。中心帰納行うだけで自分は立ち直り、相手はわずかに崩れる (Fig.2 A)。その崩れから天地投げへつなげる。体はそのままでも重心が崩れている、という状態がなければ、実際には大の大人に技はかかりません。

9点目:すれ違うだけで技

次に、持たれる前に中心帰納しておく。そのまま6点目でやった入り身ですれ違うと、それが即技になる (Fig.2 B)。一体化した一方 (取) がすれ違う(ねじれる) ので、残り(受) もねじれる (崩れる) のが自然ということです。

10点目:優しい感じになり無抵抗化

9点目に加えて、優しくするつもりで行うと余計に受は抵抗できない気分になります (Fig.3)。生徒同士で「つもり」を加えて技をかけられると、明らかに感触が変わるのが分かります。力が抜けてしまいます。意外と先生に実演してもらうと、いつも通りで差がわかりませんでした。ちゃんとした中心機能を普段からしていれば、特に「つもり」にならなくてもこの脱力させる感覚が伴うようになるのでしょう。

f:id:fanon36:20171125195329p:plain Fig.2  天地投に応用される中心帰納

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 Fig.3  幼子を寝かしつけるように

【7】11点目:浮き腰 (≒浮いた体の歩法)

さきほどの天地投のようにすれ違ったり、入身したりの体捌きを実感するワークです。目を閉じてまっすぐ楽に立ち、他の人が体を押したり道着を引いたりして移動させる。閉眼していると不安になるものですが、相手を信頼して楽に押されるがまま、引かれるがままにフワフワと動きます (Fig.4)。足跡は左右方向に広がらない。つま先・大腿骨頭・腸骨棘が同じ方向に。この歩法を浮き腰というようでした。これを開眼状態でふだんから行えるようにします。目は次で述べるウツシメにします。

私たちの道場でいう"浮いた体"と似ていると思いました。水面に浮いたボトルの動きです。動画の成田先生は頭の位置が、水に浮いたボトルのキャップのように、全く動いていませんでしたね。

f:id:fanon36:20171125195608p:plain Fig.4  浮き腰も脳幹意識

 【8】12点目:ウツシメ (開眼しながら脳幹意識を維持する)

ふつう人間は入力情報の80%以上を視覚で得ているなどどいいます。視覚情報処理部分は遅い反射と関わる部位なので、このままでは困ります。

目をつかうことと脳幹意識を両立させるためのワークです。

被験者が掌を実験者の手の甲に軽く置きます。実験者は手を水平に動かし、被験者はそれについていくようにします。動かすスピードがあがると被験者の手がついていけず置いてけぼりになります。このときは開眼しているので、目で動きを追おうとして大脳(ヒトの脳:遅い反射)を使っているからです。

次に閉眼して同様にすると、実験者の手の動きに楽にスムースについていけます。閉眼すると中脳以下(ワニの脳:速い反射)を使うからです。3点目の脳幹意識って こんな感じだな~と実感できます。

ふたたび開眼し、閉眼しているときと同様な状態を作って手の動きについて行ってみます。目は開いていますが角膜というより頭蓋骨内部で見ているような、ぼんやりと広い範囲を映しているだけ、という状態です。さらに視野以外の側方後方にも意識を広げます(Fig.5 左)。この感覚が分からなくなったらまた閉眼して意識を脳幹に落とす感覚を思再確認します。この目の使い方をウツシメというようでした。脳幹意識と共存できる視覚。

自分ひとりでも、フィードバック学習できます。

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 Fig.5  簡単で分かりやすい学習方法

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このように、身も蓋もないほどクリアカットでシステマティックな練習方法なので、記録だけをみると退屈かもしれません。是非一度実際にやってみてください。合気道経験者であれば、ワクワクさせるプログラムであることが分かるでしょう。

今日、大手道場での稽古のなかで、中心帰納を使ってみました。昔から私が入身投で引っかかって、流れが止まってしまう所があるのですが、そんな時はそこで息を止めてしまっていることに気づきました。そこで、その時点にさしかかると意識して息を吐くように集中してみました。するとまるで引っかからなくなりました。

呼吸法は呼吸。昔から言われることなので、今迄も呼吸に合わせてみたり色々試したりしたことはありましたが、効果が今一つ分かりませんでした。ただの呼吸ではだめだということです。中心帰納呼吸ができると、「呼吸法は呼吸ですよ。」とサラッと言えるのでしょう。頑張ります。

 

続きます。