★ 本日の"幻想のTABOO" ★
① 「折れない手」は一通りではない
② 浮いてばかりでなく、時には沈む
<稽古記録>
2017/11/9(木)18:10-19:10 Riverside
<参加者>2名 <負傷者>なし
前回までに「掴まれる」技と「痛い」技をやりました。
今回からは「打たれる」技に入ります。今日は正面打です(横面打も同じ)。
【1】正面打を打つ
受として上手く正面打をしてみましょう。正面打ちは攻撃としては奇妙な動きですが、木刀や鉄パイプを持っているという体裁です。肘は曲がらないように注意してください。取が受けそこなったとき、肘鉄が鼻骨に入り危険です。
体は浮いた体で、自分の軸が立ったまま、肩関節を中心として打ちおろすと最終的には手刀は自分の体幹に収まります (Fig.1 A) 。直線的な真下方向の打ちおろし (Fig.1 B) は、取にのしかかるようになりつぶすことはできますが、つぎの動作に移りにくいでしょう。これは取として受の正面打を切り落とすときも同じ。
Fig.1 取を成長させる良い正面打
【2】正面打ちを受ける
ちゃんとした正面打は、降り降ろされてしまうと止めることは難しいです。振り下ろしのモーションが始まる前に触るか、振り落とし切らせてから捌くとよいです。主に前者を練習していきます。
【2-1】 柔らかい手で切り落とす
手先はプラプラ、肘はゆるく曲がっています。これが柔らかい「折れない手」です。
肩関節を中心とする円運動で正面打ちを切り落とすと受は取の中心へ引き込まれる形で崩れます (Fig.2)。ここで押しつぶす形になると受は踏ん張れるので崩れにくいです。
Fig.2 柔らかい「折れない手」で絡めとる
手先のプラプラをどう始末するか、いろいろ試してみるとよい。狐の手やティッシュをつまむ手など (Fig.3)。指の始末だけで、同じ折れない手でも使いやすさが変わります。
Fig.3 肘も手首も曲がっている柔らかい「折れない手」
【2-2】 柔らかい手で入り込んで受ける
正面打が振りかぶったタイミングで、受の上腕部近位を触りにいく。
この入り込みは、背丈にもよるが接触点が受のほとんど脇というほど体幹寄りであることから、浮かずに低く沈んでもぐりこむ動きです。体当たりにならないよう、柔らかく柔らかく。
【2-3】 硬い手で入り込んで受ける
肘も指先も長く伸ばします。硬い「折れない手」です。
肘窩に逆の手先を軽く添えると 安定します (Fig.4)。
上肢がワイパーのように動くことでできる平面を盾のように使って正面打を止めます。上肢が長いほど盾は大きくなりますから、肘も指もぴんと伸ばすのです。以前は 掌を受に向けて触りに行く「お迎え方式」でしたが、折れない手を面として使う今回の場合は掌は内向きのままの方が、最短距離かつ最低運動量で盾を作ることができます。
Fig.4 硬い「折れない手」はエア盾。「なんでやねん」の動き。
【2-4】 真下に降りる
下半身で動く (Fig.5) ので足腰の鍛えが必要です。
受の目の前で低くなるのは恐怖感があります。対処法はよーく受の動きを見続けることです。
Fig.5 うにゅーっとした気持ちの悪い動きです
<Debreafing>
野外稽古はそろそろ限界です。修行めいてきました。屋内練習場を探さなければなりません。
いわゆる相手のスイッチを切る接触、について、その時脳がどういう状態になっているのかをモニターしたいです。リアルタイムかつダイナミックに、できればポータブルで。その方法は医療界に出てきそうな気配はあります。でも高価でしょう。生体で本人が自覚できれば一番便利なのですが、これは定量化できないため「気のせい・思い込み」要素が強すぎ、歴史の二の轍を踏む危険も高いです。
医療機器が合気道分析に使えるということは、上手くやれば合気道が治療に使えるかもしれないのです。慢性疼痛や発達障害など。
昔から武道は心身鍛錬に良いとされてきましたが、運任せでは精神論の域を出ません。武道を殺し合いに使うのをやめて方向転換した先が治療的活用であるなら、効率と有効性を追求し誰でも使えるものに。我々は道場を併設する医療機関を目指しています。合気道で治らない部分は従来医療で補えば良いのです。混合診療が承認されてほしいです。
@et Patati et Patata (http://www.et-patati-et-patata.com/)
5周年おめでとう。いつも完璧な料理。
ブルーチーズ 焼 / 鴨もも肉の脂が染みたレンズ豆
牛スジパスタ / フレッシュなクリーム