大阪合気道自主稽古会

合気道経験者のための不定期な稽古会です。忙しくて道場に通えないが時々稽古したくなる人向け。流派は問いません。

物理学酒場:② 波 (1)

f:id:fanon36:20171103175942p:plain 2017.11.2

【謎空間】

神戸のとあるスペイン料理店。営業時間内に隅のテーブルでひっそり行う実験室だったはずが参加者が増えた結果、真ん中の大テーブルを占めるようになりました。ふつうのお客さんが入って来にくいのでは。少し心配ですがマスターはへっちゃらな様子でした。本日は波動 (1)です。メインの問は「ヘリウムガスでなぜ声が高くなるか」

 【波とは?】

波はいろんな形があるようにみえる。または目に見えないものある。水面の波、音波、電波、光波、重力波、電子波…。

共通点はなんでしょうか。観客がつくるウェーブを想定すると波の共通点が見えます。

「沢山のつながりのあるものが、隣と同じ動きをする」

 

【波の種類】

横波と縦波(粗密波)があります。波はお互いにすれ違うことができる性質があります。「同じ場所に重なって存在できる」というSF的な表現。

 

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【波の速さ】

観客のウェーブで考えてみます。反射神経の良い観客達のほうが、素早くウェーブが伝わります(=ふわふわせずに硬い集団)。ふわふわした空気より、水中のほうが音が速く伝わるわけです。金属ではもっと速く伝わります。

また、観客同士の座席が離れていれば、ウェーブは速く伝わります(密度が低い集団)(Fig.1B)。

 

f:id:fanon36:20171103193735p:plain Fig.1 同じ人数でも遠くまで伝わるB

 【音の高さ(振動数)】

笛の実験では筒の長さが短いほど高音になります。たぶん、短い筒だと波が行き来する距離が短い。一往復するのにかかる時間が短いので周波数でいうと大きくなるからだと思われます (Fig.2)。

f:id:fanon36:20171103194006p:plain Fig.2 往復距離の長いAは低い音

ストローを加えた時のように一方の端が開いている筒でも波が行き来する不思議。開いている端では急に空気の圧が減るので、「低い密度」という波が発生し (Fig.3上)、高い密度の方向へ引っ張られて逆方向へ戻る。まるで端に透明な壁で反射したように見えます。

f:id:fanon36:20171103173657j:image  Fig.3 上の筒は右が開放している

 

水がすこし入ったグラスを叩く音は低く、たくさん入ったグラスは高い音になることは知られています。グラスの口は蓋のない開放筒ですが波にとっては透明な壁が被さっています (Fig.4)。

f:id:fanon36:20171103194203p:plain  Fig.4 コップのオルゴール

 

【ヘリウムガスで声が高くなる】

私は軽いヘリウムガスは上方へ行きたがるので、空気より速いスピードで喉を通り抜けるため声帯を細かく震わせるからだろうと、なんとなく思っていました。大間違いです。

ヘリウムガスは「密度が低い」ので音が速く伝わります。喉の長さが同じでも短時間で通り過ぎるので、まるで喉が短くなったようになります。つまり子供の喉です。声が高くなるわけです。

同様に、笛の筒内にヘリウムガスを充填すると音は高くなりました!

 

【次回】

イントロダクションだけで終わってしまったくらい、エキサイティングな回でした。「重力波」の講義に辿りつくまでは時間がかかりそうです。それがまた楽しいでしょう。次回は「波(2)」です。