続きです。前回発見した合気道を検索したところ、
一元塾 - 旧大日本武徳会制定 光輪洞合気道 が本拠地のようでしたが、
日程の関係で今回お邪魔したのは無元塾(https://mugenjyuku8-aiki.jimdo.com/)です。白石塾長は他流派のビジターにも関わらず丁寧にご紹介してくださいました。
そこでは、流派に関わらずただ成田先生の合気道を広めたい!という気概が放射されていて圧倒されます。言葉にしにくい技術を伝達するシステマティックなメソッドを作り上げるには長年の努力が伺えます。惜しげも無く教えてくれたうえに、習ったことをこうして記録したり公開することに制限はないと承諾いただきました。ただしここでの内容はわたしの記憶と解釈に過ぎないことを明記します。
本当に知りたい人は無元塾を訪れたり、成田先生のご著書を参考にしたりしてください。
さて、ほんとうに新しい流儀を短時間でダイジェスト的に教わったのですが、「ちがう点」と「共通点」を一つずつ上げます。
最大の差異は、自己の自然体の作り方 および相手の反応停止状態を誘発する方法であると感じました。ここではキーワードは「中心帰納」であります。
我々は、わざと相手や技でないものに気を取られたり空間全体に意識を広げたりします。内面技法と呼ぶものです。無意識的、生理的な体の動き(速い反応)を、大脳発の運動(遅い運動)で邪魔しないための操作です。そうして受は技がかかりやすい状態に、取は技を掛けやすい状態を作ります。とにかく空間を重視する傾向があります。より広がる、です。
一方こちらでは、意識を己の体内に戻すことにより、どうしても接触部位に囚われがちな意識(動きの中心点)を引きはがし、腰中心で回ることができるようです。より点に収束する、です。
「中心帰納」にはもっと深い意味があり、これは初心者が見た入口としての理解です。実際にこの意識の動かし方を、一般道場での稽古で使ってみました。すると、とても自然に動けるようになることが分かります。「手で動くな」と言われてもどうしたらいいか分からず困っている人は、ぜひ試してみるといいと思います。どうしても取れなかったぎこちなさが ふ、と消えるかもしれません。
続きます。